2014年4月4日金曜日

ANNA GRIFFINのカード(1)出会い

碧香堂からANNA GRIFFINのカードをお届けできることになりました。
碧香堂 ANNA GRIFFIN

※画像をクリックすると売り場に移動します。


日本ではテキスタイルブランドとして知られるANNA GRIFFIN(アンナ・グリフィン)。
布好きな方なら一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?

実はANNA GRIFFINは「パーティーの招待状」の販売からスタートした会社です。

私は2年前のアトランタの見本市でこのカードを発見するまで、
ANNA GRIFFIをファブリックメーカーと認識していました。

アトランタの卸売ビルをぐるぐる回っていたその日。
私は偶然ANNA GRIFFINのブースを発見しました。

当時はキャンドルメーカーとの商談に集中して日々過ごしていたのですが、
その日は、予定を全て達成しており、少しだけ気持ちに余裕がありました。
ショーウインドウには赤い花柄のバッグが飾られています。

「あ、すっごくかわいいバッグ!ANNA GRIFFINのブースなんだ。
今日はよく頑張ったから、ちょっとくらいキャンドル以外の商品も見てもいいよね?!」
と、私は浮わついた気持ちでブース入りしました。

「ハーイ、ようこそ私たちのブースへ!」
フレンドリーでノリのよいスタッフさん達が迎えてくれます。

その日までの商談で「アメリカではフレンドリーなノリが大切」と学んでいましたが、
こんなに陽気に歓迎してくださったのは初めてです。

とってもスタイルのよい女性2人に左右から
「あなた、このバッグが気に入ったのでしょう?」
「あら、こっちのブルーのポーチじゃないの?」
矢継ぎ早にまくしたてられ、すっかり女子気分に。
ここでは無邪気に振る舞った方がよさそうです。

「両方よ!私はブルーが好きなのだけれど、この赤いバッグも素敵!」
「でしょう?これ、新製品なのよ!」
とノリノリで会話をしていると、
通路からは見えなかった場所にカードが展示してあることに気が付きました。

私は、会話を中断してこのカードに引き寄せられました。
黒と白だけなのに、すごくエレガントです。
お悔やみの挨拶にこんなカードをいただいたら嬉しいに違いありません。

しかし、こんな有名ブランドが私を相手にしてくれるでしょうか?

私はその日も様々なメーカーに
「既に日本に代理店がある。カメヤ〇って知っているか?」とか
「うちは〇紅商事が代理店だ。そこを通してくれ」とか
「〇フト以外の日本人には売れないんだ」等
誰もが知っている日本企業の名前をあげられ取引を断られていました。

「すごく素敵なカードね。このカードは日本に輸入できるのかしら?」
と尋ねたところ、
「あら、あなた日本人だったの?!見っえな~い」
「私達じゃ答えられないわ。彼女を呼びしかないわね」
「ちょっと待っててね」
とスタッフの女性がバックヤードに引っ込み、奥にいた女性を呼びに行きました。

マネージャーらしき女性がやってきて、私を一瞥します。

わ、スタッフさんと雰囲気違いすぎ。
なんだか手ごわそう・・・

今まで相手をしてくれていた彼女たちの表情からも、
丁寧に接する必要がある人物であることが分かります。

私は緊張する気持ちを抑え込み、頑張って笑顔をキープしながら
モードを切り替え、精一杯丁寧な言葉づかいで説明しました。

「初めまして。私は日本から来ました。
とてもきれいなカードなので、私はこのカードを日本で
私の顧客に届けたいのですが」と。

するとその女性は強面のまま、
「カードならOKよ。でも、バッグはダメ」
と命令調で教えてくれました。

は、ありがとうございます。
奥で見守るスタッフさん達もほっとした様子です。

ひそかに彼女たちとアイコンタクトをする私を気にせず、
マネージャー女性は続けます。
「あなた、いい目をしているわね。
ファブリック(布製品)とステーショナリ(文房具)は
既に日本の会社と取引があるけど、カードは扱ってくれないのよ。
うちはあなたの指差したこのカードのシリーズから始まった会社なの。
日本ではカードをあまり使わないらしいのだけれど、大丈夫なの?」

私がたまたま指差したカードが彼女のお気に召したようです。
なんだか幸運。

私は念のため「喪のギフト」として提案販売するつもりであることを
話しておくことにしました。

私は緊張しながら一生懸命説明しました。
「私はグリーフケアのためのギフトを販売しています。
日本にはシンパシーカードという習慣がないのですが、
日本にもシンパシーカードを広めたいと思っています。
貴社のこのカードはパーティーの招待状かもしれませんが、
色合いがシックで、日本の喪のシーンにも合っています。
これらのカードをシンパシーカードとして販売してもよいでしょうか?
私はANNA GRIFFINがブランドイメージを大切にする会社だと知っているので、
少し心配です。」

すると、強面のマネージャーはニヤッと微笑み
「それはユニークなアイデアね。問題ないですよ」
との許可してくれました。


これが私とANNA GRIFFINのカードとの出会いです。


それにしても、「グリーフケア」という単語がすんなりと
通じることに驚きました。
本当にアメリカでは「グリーフケア」は浸透しているのだなぁと思います。


「では、取引条件を聞きましょう」となったのですが、
一筋縄では行きません。


取引成立までのお話は次の記事でお届けします。


アンナ・グリフィンのカード売り場@碧香堂はこちら

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