2014年3月24日月曜日

記念日反応

故人の命日や誕生日が近づくと、不思議と体調が悪くなる。
そんな遺族の方は多いのではないでしょうか?

これは臨床心理学の世界ではよく知られた現象で
「記念日反応」という名前がついています。

病気による死別の方の場合は、病名が判明した日や入院した日、
骨髄移植の日や手術の日が近づくとダメだという方も多いようです。


実は今現在、私はこの反応の真っ盛り。
元々あまり記念日を意識しない性分なのに、
この季節になると決まって体調が悪くなってしまいます。

「なんだか最近体調がすぐれない。頭がぼーっとするな」と思っていると、
息子の命日が近いことに気が付く。
そして「ああ、そうか」と無力感に襲われる。
そんなことをこの数年繰り返しています。

普段は頑張って活動をしている私ですが、この季節はだめです。
疲れやすく、頭に霧のかかったようなぼんやりとした状態になります。
心身共に調子を崩しやすいですし、判断力にも自信がないので大きな決断はできません。
お勤めをしている時は、この季節に職場で同僚や取引先の方とのお子さんの話題に
参加するのが辛かったです。


この現象は死別直後にはありませんでした。

当時は、常に息子のことを思い、出来事を反芻し、
様々なことを悔やみ、嘆くというせわしない心理状態でした。
仕事をしていても遊んでいても、ちょっとしたことで息子のことを思い出し
あの時ああしていれば、と後悔の渦に巻き込まれていました。


ですので、当時の状態に比べると、近年の記念日反応は、辛いとはいえ穏やか。
「記念日反応」は過敏な反応を防ぐ防御反応のひとつなのかもしれないと思っています。


記念日反応と上手く付き合えるようになったら
遺族スキルも上級かもしれません。

私はもう少し修業が必要なよう。
「無理しない」「焦らない」と自分に言い聞かせ、今年もじっとこの季節をやり過ごします。

2014年3月18日火曜日

4/1からの消費税増税対応について

碧香堂では以下のように対応いたします。

・外税方式のまま(4/1ご注文分より消費税が8%に)
・本日より「クロネコヤマト」を廃止し「ゆうパック」のみに
・送料は据え置き
・本日よりお買い上げ8000円以上で送料無料(ゆうパック)


詳細は以下の通りです。


□商品価格

現状通り外税にて対応します。
4/1ご注文分から消費税が8%となります。


□送料

現在宅配便は「ゆうパック」と「ヤマト運輸」の2種類からお選びいただけますが、
本日より「ゆうパック」のみの取り扱い変更に致します。
取扱業者を絞ることで、送料据え置きを実現します。

※メール便は現行通り180円とさせていただきます。
最低注文金額を設定しない代わりに、梱包資材の費用の一部を送料に加えさせていただいております。


□送料無料の新設

特別なキャンペーン以外は送料を頂戴しておりましたが、
お買い上げ税抜金額8,000円以上で送料無料といたします。
このサービスは本日より実施いたします。


以上よろしくお願いいたします。

2014年3月14日金曜日

久乗おりん

 
高山の老舗銅器メーカー「久乗おりん」さんの商品を
碧香堂で取扱いさせていただけることになりました。

1年前の東京ギフトショーで一目ぼれしたのがこちら。お線香立て兼おりんです。

 
 ※画像をクリックすると久乗おりん売り場@碧香堂へ移動します。

スタイリッシュなデザインなのに、音も本格派。
天まで澄み渡るそうな音色です。

お線香立てorろうそくホルダーとおりんが一体になっているので場所を取りません。
さらに、碧香堂のお線香とろうそくがぴったり入るのです!!


私は会期中に何食わぬ顔をして2回も足を運び
「初日にもいらっしゃいましたよね?」としっかりバレて恥ずかしい思いをしました。
老舗メーカーさんは、販売員の方も一流です。

けれど当時の私は、創業の検討をはじめたばかり。
あっという間に半年が過ぎ、次の東京ギフトショーが開催されました。

2回目の東京ギフトショーでも、やはりこのおりんが一番印象に残ります。
ブースに足を踏み入れ、念のため再度お線香立てのサイズを確認しようとしたところ
「前回もいらっしゃいましたよね?」と確認され、冷や汗。
勇気を出してお取扱い条件を伺おうとしたところ
「ネットショップしかない会社との取引は・・・持ち帰って検討させてください」とのお返事でした。

まだまだ日本ではネットショップのみの会社は信用がなく、
「実店舗のないお店には卸さない」というメーカーさんが多いのです。


そして先月(今年の2月)に、3回目のチャレンジ。
今回は自分から言ってしまおう!と考え、
1年前からお相手をしてくださった販売員の方に
「また来ちゃいました。今回こそ注文したいです!」と話しかけました。
ところがお相手は「??」と不思議な表情。
横から「社長、そちら私のお客様です」と声をかけてくださったのは例の販売員さん。

私が間違えて話しかけた方は、なんと代表取締役の方だったのです!

「わー、恥ずかしい!!」と気が遠くなりそうでしたが、そんなことを言っている場合ではありません。
もう、なりふり構わず「私がいかにこの商品を取り扱いたいか」をご説明したところ、
「今まで実店舗のないお店はお断りしていたのですが、よいですよ」
とご快諾をいただきました。

感激です。

そんなわけで、三顧の礼をもってお迎えした「久乗おりん」さんの素敵なおりん。
本日より発売開始です。
久乗おりん。

一部の商品は「メーカーお取り寄せ」とさせていただきます。
しかし、幸いなことに、久乗おりんさんと碧香堂は同じ中部地区。
ご入金確認後、1週間程度でお客様の元へお届けできる予定です。

消費税増税前にご検討いただくべく、急いで公開いたしました。
ぜひご覧ください。

久乗おりんの売り場@碧香堂はこちらです

2014年3月10日月曜日

3.11に寄せて

3月11日がやってきます。
ご遺族の方には心穏やかでない日々をお過ごしのことと思います。

東日本大震災の約5か月前、私は碧香堂のお線香とろうそくと出会いました。

そして漠然と「あのお線香とろうそくを輸入してみたい。
きっと子供を亡くした親仲間にも喜んでもらえるだろう」
と思いながらも決心がつかず、IT業界内で転職した直後、あの震災がおこりました。

被害が明らかになるにつれ
「'突然子供を亡くした親'という仲間が沢山できてしまった」
といてもたってもいられない気持ちになりました。

そしてしばらく経った頃、TVで偶然二人のお子さんを亡くしたご夫婦のことを目にしました。
そのご夫婦は、お子さんの遺体が見つかった場所に様々なろうそくを灯しておられました。

きんぎょやスイカ、動物やケーキ。

私自身にも様々なろうそくを探し求めた時期があるので分かります。
「少しでもあの子が喜ぶような、かわいくて子供らしいそうろくを」
そう思うと次々にろうそくを買い求めてしまうのです。

けれど、そういったろうそくは、あまり売っていません。
被災地でないエリアに住む私でもそうだったのです。
あのご夫婦は、お二人であちこちに足を運び苦労して探し求めたのだろう
と容易に想像がつきました。

そして私は勝手に使命感を感じました。
「私はあのろうそくとお線香を輸入して、全国の仲間に届けなければ。
それが私がやるべきことだ」と。


あれから3年経ち、紆余曲折を経て、
私はなんとか碧香堂を運営できるようになりました。


なんでもない日に突然家族を亡くした者としては、
日本中や世界中で黙とうをしてもらえる震災の遺族の方を
少し羨ましく感じることもあります。

けれどあの非日常の中で喪失の時間を過ごすことは、
私達には想像のつかない心痛と苦労の連続であったことと思います。
そしてそれは今も続いているのでしょう。

グリーフケアアドバイザー協会の皆さんも、
「震災遺族の皆様は、死別と向き合う前にトラウマと戦わなければならない。支援が難しい。」
とおっしゃっていました。


東北の方からご注文を頂くたびに、私はあのご夫婦のことを思い出します。

どうか被災者の皆さんが、周囲の方に邪魔されることなく
亡くなった方を想うことができますように。

私はそう願いながら3月11日を迎えます。

2014年3月7日金曜日

碧香堂のリーフレット

昨年末から検討をしていた碧香堂のリーフレットができあがりました。
碧香堂の定番商品「故人の個性で選ぶグリーフケアギフト」のボックスに
ぴったり収まるサイズにしていただきました。

リーフレットは3つ折りになっていて、表紙をめくると碧香堂からのメッセージが。
様々な状況の方が受け取ることを想定して、押しつけがましくなく
けれど、碧香堂の想いもしっかり伝わるように言葉を選びました。

内側には、お線香とそうろくの使い方と注意点が書かれています。
イラストもオリジナルで描いていただきました。
透明感のある素敵なイラストです。
デザイナーさんに資料として碧香堂のお線香とろうそくを差し上げたのですが
「素敵な香り。色使いもきれい」と気に入って頂け、嬉しく思いました。

裏側には碧香堂のロゴとサイトの紹介を。
碧香堂のギフトを受け取った方が、「グリーフケア」を知るきっかけになればと思います。
このリーフレットは、本日2014年3月7日出荷分から同封させていただきます。

物を贈るだけでなく、ご遺族を気遣う気持ちも届けられる。
そんなショップを目指して、碧香堂は今後も前進を続けます。
ご協力くださったデザイナーさんは、愛知県常滑市在住の舘さん。
焼き物の街・常滑にあるアートギャラリーmorrinaさんの新聞発行も担当されていた方です。
舘さん、素敵なイラストとデザインをありがとうございました。

舘さんブログ:http://sayakoro21.exblog.jp/