2013年10月4日金曜日

碧香堂のお線香

「創業物語」というカテゴリを設けました。
輸入・小売り未経験の私が創業するまでの出来事を記録できればと思います。

今日は、碧香堂のお線香との出会いについて書かせていただきます。

☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜

碧香堂のお線香は、8cmと短く、現在27種類の香りとカラフルな色が特徴です。

私は、8年前に大切な家族を亡くしました。
その際、たくさんの贈り物をいただきました。
桐箱に入った立派なお線香や、白いお花が多かったです。

お気持ちは大変ありがたかったのですが、急に故人の個性が塗りつぶされ、
「死者」としてひとくくりにされてしまったような、寂しさを感じました。

その後私はリビングに現代的な仏壇を用意し、毎日お線香をあげるようになりました。
私にとって、お線香をあげる時間は、突然断ち切られてしまった家族との対話を取り戻すための時間でした。

しかし、伝統的な香りのお線香は、つらかったお葬式のことを思い出させる香りです。
どんな高価なお線香でも、どうも気分がふさぎました。
またその香りは、生前の家族のイメージや、我が家のリビングに似合わないなとも感じました。

そんな時、私の気持ちを救ってくれたのは、幼馴染がタイから送ってくれた色とりどりのお線香でした。
ハーブの香りやスパイスの香りがするお線香。
ハッとするほど新鮮な香りで、「今日はどのお線香にしようかな」と選ぶのが楽しくなりました。
お線香をあげる時に、「いちごの香りのお線香だって。どんなのかな?」と対話のきかっけにもなりました。

「こういうお線香が、日本でも買えるようになればいいのに。」
「このお線香は竹の棒がついているタイプだけれど、もっと短くてお線香だけのタイプだったらいいのに。」

そんなことをぼんやりと思いました。これが碧香堂のはじまりです。

それから3年。
なんとか気持ちに折り合いをつけ、社会復帰した私は、
仕事でバンコクを訪れることになりました。
そして、お線香を送ってくれた幼馴染とバンコクで再会。
休日に彼女に連れられて行ったショッピングで、とあるお線香を発見しました。

数えきれないほどの種類の香りと色。
短くて、竹の棒がないタイプ。

「これぞ私が求めていたお線香ではないか」と衝撃を受けました。
そして、店頭にある全ての種類のお線香を、3袋ずつ買い求めました。

お店を後にする際、パンフレットとショップカードが目に留まりました。
お店の方はそれに気づき「これも入れておくね」と、カードを袋に入れてくれました。

帰国した私は、このお線香とカードを大事に保管しました。
大事に大事にお線香を使いながら、
「このお線香を必要としている人は、私以外にもたくさんいるはずだ」と思いました。

そして、それからさらに2年。

紆余曲折を経て、このお線香を碧香堂としてお届けできるようになりました。
(長くなるので、この紆余曲折はまた別途・・・)

「私はこのお線香と出会ったので、起業した」といっても過言ではありません。
長年IT業界にいた私が、全く経験のない輸入販売の仕事に飛び込んだのも、このお線香と出会ったからなのです。

そんな碧香堂のお線香は、
・8cmと短く、現代的な仏壇にもぴったり
・いろんな種類の色と香りがあるので、選ぶのが楽しい
が特徴です。

当初23種類でスタートしましたが、この秋から新たに4種類が仲間入りし、全27種類になりました。
今後も仲間は増えてゆく予定です。

もし、あなたの周囲に、かつての私と同じよう寂しさを味わっている方がいらっしゃったら、
碧香堂のお線香をご紹介していただければと思います。

碧香堂では、私自身の経験を踏まえて、お線香の香りは「燃焼前」「燃焼時」「残り香」の3段階での香りを記述しています。
お部屋に閉じこもりがちな遺族にとって、「残り香」は重要だと感じたからです。

香りの感じ方には個人差があるので、私自身の感想だけでなく、
アロマテラピストの資格を持つ香りに詳しい知人と、
普段あまりお線香を使わない友人に協力をいただきました。

マンションと一戸建て、それぞれの環境で試していますので、
普遍性のある記述になっているかと思います。

この季節にお勧めの香りはこちらになっております。


秋にお勧めの香り6種:http://griefcaregift.com/?pid=64451637

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