2014年7月24日木曜日

手作りキャンドルキット

子供を亡くした後、辛いことの一つは
「もう子供にしてあげられることは何もない」と思い知らされることです。

生前は、一日の大半を育児や家事や看病に費やしていたのに、
死別後は、急にそれらの義務の大半がなくなってしまう。

他にもお子さんがいらっしゃる方はまた違うのかもしれませんが、
私は、急にやるべき仕事を取り上げられ、自分の役割と存在意義までもを失ったように感じました。

私は料理が好きで、息子の食事には時間と手間をかけていたので、
食事の支度をする度に「もうアレルギーや栄養を考えなくてもよいのだ」
と悲しくなりました。

虚無感から逃れるために、死別後しばらくは、
少量の食事を息子の為に盛りつけ、息子の席にお供えしていました。
けれど、誰も食べてくれない料理を片付けるのもまた悲しいものです。

「何かしたい」と思う気持ちは、次は仏壇に花を絶やさないことに向けられました。
花屋さんをめぐり素敵なお花を手に入れ、飾る。
しかし、夏がやってくると、この習慣も大変な負担になります。
日中の室内の気温が上がってしまうので、生花はすぐに枯れてしまうのです。


「何かしたい」と思う親心を満たすアイテムはないものか。
私は、碧香堂を始めた時から、そんなアイテムを探していました。

最初に注目したのは手作りキャンドルの世界です。
ハンドメイドのキャンドルで命日や誕生日に灯せたら素敵です。

しかし、キャンドルを手作りするのは思ったより大変。
様々な見慣れれぬ材料と道具を揃え、火を使わなければなりません。
心もとない状態になっている遺族には少々負担が大きすぎます。

「お手軽だ」と評判のジェルキャンドルも試しましたが、やけどの危険を感じました。


どうしたものか....と悩んでいた時に、カメヤマローソクさんのショールームで
このキットに出会いました。

手作りキャンドルキット

人気のキャンドル作家マエダサチコさんの監修で、心がときめくデザイン。
そして、ワックスシートを使って作るので、はさみさえあれば簡単に作ることができます。
おまけにメーカーは老舗のカメヤマローソク。

なんて理想のキットなのでしょう!と嬉しくなり、お取扱いさせていただくことになりました。


お値段も、お手頃価格の2,000円(税込2,160円)。
個人でワックスシートや芯糸を買い揃えるより、ずっとお得です。

手作りのキャンドルをお供えできたら、きっと親心は満足します。
それに工作はセラピー効果も抜群。
一心に何かを作っていると、様々な苦しみからも逃れられます。

この夏、お盆に手作りキャンドルをお供えしてみてはいかがでしょうか。



マエダサチコさんの手作りキャンドルキット@碧香堂はこちら

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