2014年9月25日木曜日

ANNA GRIFFINのカード(7)英語プレゼン準備

お取引に至らなかった、とあるキャンドルメーカーとの交渉のお話その5です。

【今までのお話】
ANNA GRIFFINのカード(1)出会い
ANNA GRIFFINのカード(2)カタログをください
ANNA GRIFFINのカード(3)キャンドルメーカー
ANNA GRIFFINのカード(4)エレベータースピーチ
ANNA GRIFFINのカード(5)エレベータースピーチ2
ANNA GRIFFINのカード(6)作戦会議

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3時間だけ仮眠をとることに決めた私は、しっかり目覚ましをセットして眠りにつきました。
自分のiPhoneとホテルの部屋にある時計、そしてモーニングコールサービス。
時差を確認しながら慎重にアラームをセットしました。

言うべきことは決めました。
プレゼンテーションと交渉は元々得意です。
あとはお肌の調子を整え、元気はつらつと行けばOKでしょう。

連日の疲れもあってすぐに眠りに落ちたはすなのですが、
目覚ましが鳴る前にはっと目が覚めました。

「あれ、”輸入ルートを再考してほしい”って英語でどうやって言うんだろう?!」
そうです。私は日本語で話すべきことは決めていましたが、
それを英語でなんと表現するべきか調べていませんでした。

パジャマのまま、iPhoneの辞書アプリを片手に、分からない単語を調べながら
「英語で何というべきか」を書いていきます。
お部屋に備え付けてあった、ホテルの便せんの余白が少なくなってきてしまいました。

能率が悪いこと仕方ありません。
そしてやはやり口頭では効果的にPRできる自信がありません。
自分の得意分野を活かすという意味でも、プレゼン資料を作る必要があるでしょう。

インターナショナルバイヤーラウンジに行こうと思いました。
あそこには、パソコンとコピー機、そして簡単な文房具が用意してあり、
各国のバイヤーが自由に使えるようになっています。
そして朝ごはんのサービスもあります。

空腹できりきりと胃が痛みだしました。
私は日本から持ってきた梅のど飴でごまかしながら、
「ラウンジが開くと同時に飛び込んで、プレゼン資料を作ろう。
そして朝ごはんもあそこでいただこう」
私はそう心に決めました。


朝8時45分。ラウンジの前で待っている私を見つけて担当者が驚きます。

”グッドモーニング。今日はまた早いのね!”
”おはよう。ラウンジのパソコンを使って書類をつくりたいの”
”いいけど、ここのパソコンでは日本語が使えないわよ”

思った通り、ここのパソコンには英語環境しかないようです。
しかし私は腐っても元SE(システムズエンジニア)。
英語Windowsは何度も使ったことがあります。

幸いMS-Officeが入っていました。
私はコーヒーと謎のホットサンドの朝食を食べながら、
3枚のプレゼン資料を作りました。


1枚目は表紙とアジェンダ。私の連絡先もさりげなく記します。


そして、2枚目には輸入ルートの件。
物流の最適化(optimization)というタイトルです。

私は、卸売・小売り業界の言葉はよく知らないのですが、
optimizerはIT用語として知っていました。
データベースのアクセス最適化を行う機能をoptimizerと呼ぶのです。

商流(契約の流れ)は変えられなくても、物流(モノの流れ)は変えれるし、
そうした方があなたの会社の為であると書きました。

アメリカから直接日本まで運んだ場合と、アメリカからイギリスを経由して日本まで運んだ場合のマイルを調べ、具体的な数値で記しました。

英語環境のパソコンでは検索が困難です。
iPhoneでJTBのサイトにアクセスし、飛行機ルートを検索することでマイル数を調べました。


3枚目には「私をイギリスの代理店のD氏に推薦してくれ」と書きました。

ミーティングの結論であり目的です。
細かい条件をとやかく話し合うことになっても、私は対応できません。
私のビジネスの準備状況と、貴重な「オーナーとの直接対談」の機会を得た
というアンバランスな2つの状況を考えて、この結論が最適だと判断しました。
この申し出にYesと言ってもらうことが本日のアポイントの目標です。


必死で書類を作っていて、ふと気が付くと、ラウンジに日本人が大勢いました。

そろそろミプロ御一行様の集合時間です。

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ANNA GRIFFINのカード(8)商談へ続きます。

ホテルのお部屋。
この机で一生懸命資料を作りました。

2014年9月18日木曜日

ANNA GRIFFINのカード(6)作戦会議

お取引に至らなかった、とあるキャンドルメーカーとの交渉のお話その4です。

【今までのお話】
ANNA GRIFFINのカード(1)出会い
ANNA GRIFFINのカード(2)カタログをください
ANNA GRIFFINのカード(3)キャンドルメーカー
ANNA GRIFFINのカード(4)エレベータースピーチ
ANNA GRIFFINのカード(5)エレベータースピーチ2

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Bobのブースを後にした私は、カード会社のブースに立ち寄り、
会場近くのコンビニエンスストアでバナナと野菜ジュースを買ってホテルに戻りました。

まずはシャワーを浴びて心を落ち着けた後、明日の午後2時までの作戦を練りました。

時刻は夜の9時。
明日は、朝10時に外国人バイヤー向けのサロンに集合し、ミプロの買い付けツアーのミーティングがあります。
タイムリミットまであと11時間。
今夜は多少睡眠不足になっても、明日の商談に向けて全力でシナリオを練るべきでしょう。

私はまず、いただいたカタログを読み込んで商談相手の会社について知ることにしました。
カード会社の男性スタッフとその恋人(?)の男性から
「このオーナーはゲイに違いない」という通常では得難い情報を得た私ですが、
英語の読解力はイマイチ。
「パソコンを持ってきていれば、翻訳ソフトが使えたのに」と後悔しながら、
iPhoneの辞書を片手に分厚いカタログを読んでいきます。

分厚いカタログに目を通し終えた時、時刻は夜の11時半になっていました。
学生時代、リーダーの授業をさぼっていた自分を呪います。

カタログを読んだ結果、
・どうやらこの会社は現オーナーが一人で作り上げたも同然らしい。
・販売店やパートナー企業への気配りを欠かさない。
・重厚な表現を好み、伝統ある企業のように振る舞うことを好む。
という傾向が分かりました。

空腹を覚えた私は、日本から持ってきた非常食とバナナと野菜ジュースで夕食を取りながら考えました。

このような傾向を持つ企業が、私のような起業前の個人と取引をしてくださるとは思えません。

今の私が仕入れに出せる金額は、最大で100万円。
しかし、いきなり1企業との取引に全額をつぎ込むのは危険です。

それに、そもそも仕入れたとしても、そのキャンドルをどこに保管するのか?!

いただいたサンプルを元に、10万円分購入した場合の容量を計算してみましたが、現在の自宅ではとても保管できません。
実家に泣き付けばなんとかなるかもしれませんが、保管状態が心配になります。
そして何より、私はそれだけの量のキャンドルを売りさばく自信がありません。

コーヒーメーカーでお湯を沸かし、ハーブティーで心を落ち着けます。

この会社の「ストーリーを持ったキャンドル」は私のグリーフケア事業にぴったりで魅力的ですが、
自分のこのような準備状態で、明日具体的な金額の話をするのは得策ではないでしょう。
断られておしまいです。

ううーむ。

私はデスクを離れてベッドに横になりました。
天井を見ながら考えます。

せっかくオーナーとの直接対談という貴重な機会を得たのです。
取引を成立させるのは無理だとしても、何か印象は残したい。

バイヤーとしては未熟なのですから、自分の得意分野で潜在能力をアピールするしかありません。

私の脳裏に浮かんだのは、かつて所属していた会社の営業さん達の姿でした。

そうだ、プレゼンをしよう。

日本人バイヤーから見た取引条件の問題点を指摘し、相手に対して有益情報を与えよう。
明日は、取引相手として切り捨てられないことを目標にしよう。

そう決めました。

ベッドから起き上がった私は、主張したいことを箇条書きにしてリストアップしました。
ノートも持ってこなかったので、ホテルの部屋に置いてあった便箋といらなくなったリーフレットの裏を使って考えをまとめました。

与えられた時間は20分。
ところどころ通訳を頼まざるを得ない状況を考えると
言いたいことは2つ程度にに絞るべきでしょう。

考え抜いた結果、この2つをキーメッセージにすることにしました。
・アメリカからイギリスを経由して日本に輸入するのは効率が悪い。
・英国代理店の代表に私を推薦してくれ。


ここまで決めたら、時刻はもう午前2時。
睡魔が襲ってきたので、私は3時間だけ仮眠を取ることにしました。

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ANNA GRIFFINのカード(7)英語プレゼン準備へ続きます。

2014年9月11日木曜日

ANNA GRIFFINのカード(5)エレベータースピーチ2

久しぶりになってしまいましたが、創業物語の続きです。
お取引に至らなかった、とあるキャンドルメーカーとの交渉のお話その3です。

【今までのお話】
ANNA GRIFFINのカード(1)出会い
ANNA GRIFFINのカード(2)カタログをください
ANNA GRIFFINのカード(3)キャンドルメーカー
ANNA GRIFFINのカード(4)エレベータースピーチ

☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜

オーナーはまだあどけなさの抜けない顔をしていて、
でも目だけは冷静に私を見ています。

与えられた、というよりもぎ取った時間は1分。
この時間で、商談の交渉をすることはできません。
印象を残して「こいつの話を聞いてみよう」と思わせることが私の目標です。

アメリカ人から見ると、日本人は若く見えると言います。
彼はきっと私を同世代の女性だと思っていることでしょう。

私は、この自分のギャップと過去のキャリアを使うことにしました。

”私は日本から来ました。昨年起業したばかりです。
私は2年前までIBMでシステムエンジニアとして働いていました。
息子を小児がんで亡くしました。そして、喪のギフトを改革したいと考えています。”

ここまで話すと、彼はびっくりして
Oh that's too bad. I'm sorry to hear that.
と言いました。私は構わず続けます。
だって私には1分間しか時間がないのです。

”日本では、毎日仏壇に線香とろうそくを供える習慣があり、
遺族にお線香を贈る伝統的な習慣があります。

しかしこれは現在のライフスタイルにマッチしていない。
私はグリーフケアができる遺族の個性にあったギフトを
あなたのろうそくは、日本人の好みに合っていて
モダンで、香りにストーリーがあります。

私は息子を亡くした時、あなたのろうそくをギフトとして受け取りたかった。
だから私は日本にあなたのろうそくを輸入したいのです。

しかし、いくつか困難があると聞かされました。
詳しくお話をする時間をいただけないでしょうか。”

言いたいことはたくさんありますが、そろそろ1分のはずです。
自分のビジネス能力をプレゼンテーションするという意味でもそろそろ切り上げなければなりません。

彼は時計を見ながら言いました。
「申し訳ないけれど、今日はこれからディナーの約束がある。
明日の午後にしてもらえないだろうか」

明日。明日なら、日本からミプロの貿易アドバイザーさんがやってきて
午後には商談のサポートをしてくださるはずです。

「ありがとうございます。明日の午後2時はいかがでしょうか」
「いいですよ。では明日の午後2時に」
「お時間くださってありがとうございます」
私たちは再び握手をして別れることになりました。

忙しそうに去っていく彼を見送りながら、私はしばし呆然としてしまいました。

そんな私を我に戻したのは、タンパから来ている彼です。
どんっと私の肩をたたきました。
「やったな。お前、すごいな!!」
百戦錬磨のように見えた彼も興奮しているようで、言葉遣いが乱れています。

「私、アポイントをとったよね」
「ああ、明日午後2時だと確かに約束したぞ。
明日俺はいないが大丈夫か?」
「うん、明日なら私の輸入アドバイザーが日本から来てくれるの」

いつのまにか騒ぎを聞きつけてブース中のスタッフが集まってきます。
最低注文金額に悩んでいた素人くさい日本人バイヤーが
大メーカーのオーナーとの約束を取り付けたのです。

とっくに帰ったと思われたおじいちゃんスタッフまでやってきて私に聞きます。
「おまえさん、いったい年はいくつなんだ」
「38歳よ」私が胸をはって答えると、スタッフ全員でコントのように
「なんだってぇーー?!」とのけぞってくださいました。

私はパンフレットやサンプルを沢山いただいて、Bobのブースを後にしました。

最後にBobが声をかけてくれました。
「交渉は難しいと思うが、きみは大きなチャンスを手にした」
「ありがとう。また明日」

難しいのは重々承知。
「これでジ・エンド」と思われた可能性が復活したのです。
私の一世一代のエレベータースピーチは成功したと言ってもよいでしょう。

すぐにホテルに戻って明日の作戦を練りたいところですが、私には行くべきところがありました。
グリーティングカードの会社のブースです。

☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜


ANNA GRIFFINのカード(6)作戦会議へ続きます。


※時系列的には「ANNA GRIFFINのカード(2)カタログをください」の後半部分へ移動します。

2014年9月9日火曜日

東京ギフトショー

第78回東京インターナショナルギフトショーに行ってきました。

私が東京ギフトショーに初めて参加したのは2013年の2月。
以来、年に2回の開催にもれなく参加しつづけ、今回で4回目の参加となりました。

前回入手できなかった、数量限定で無料配布される「バイヤーズガイド」も無事ゲット。

今回は数時間しか滞在できなかったので、お目当てのセクションをピンポイントで回りました。

海外、それもアジアからの参加者が増えた!というのが第一印象。
東京ギフトショーもいずれはパリのメゾン・エ・オブジェのようになっていく予感がします。

そして実店舗のないネットonlyショップにも取引を許してくださる企業が増えてきたのを体感。

そして「あれ、あの企業さんは今回参加していないんだ」と意外に思うことが多々ありました。

大企業といえども毎回出展される訳ではないのでしょうし、
常連だった企業様も方針変換などで出展を取りやめることもあるのでしょう。

見本市は本当に一期一会なのだと感じ、改めて今までの数々の出会いに感謝しました。

2014年9月2日火曜日

シンパシーカード(英国)文言

先週に引き続き、英国のカードについての報告です。

義理の姉がロンドンで買ってきてくださったシンパシーカードは全部で10種類。

「ジョンルイス」というデパートのカード売り場で見つけたそうです。

ほぼすべてのカードの中身は白紙。
下段の2つのみ、カードの内側に「Thinking of you」と書いてありました。

写真では分かりにくいので、カードの表に書いてある文言をタイプしました。
------------------------------------------------------
■下段左から
WITH SYMPATHY
WITH DEEPEST SYMPATHY

■下から2段目・左から
with you every step of the way(WWFへの寄付付き)
SYMPATHY(スズランの写真)

■中央(木漏れ日の森の写真)
ONE DAY AT A TIME
AND YOU WILL
FIND YOUR WAY

■上段左からアーチ状に
thinking of you (ティーカップに花束)
TEA and SYMPATHY (ピンクのティーポット:右下のカードに thinking of you X)
you're in my thoughts
with SYMPATHY
big hug x
------------------------------------------------------
xはキスを意味するそうです。

sympathyは同情・共感・思いやりのような意味。
Thinking of you は「あなたのことを想っています」という意味です。


個人的には、日本の慣用句「お悔やみ申し上げます」よりも
英国の「あなたのことを想っています」の方が
より遺族の気持ちに沿っているように感じて、好ましく感じます。

死別は悔やむべきものではなく、避けがたいこと。
死別に苦しむ方を思いやる気持ちを表すことは、
きっとご遺族の悲痛な気持ちを和らげてくれるのではないかと思います。


こういう言葉に囲まれて育った英国人によっては
「ありふれた言葉ばかり!」と感じてしまうのかもしれませんが。


将来、碧香堂のオリジナルシンパシーカードを作る際の
参考にしたいと思います。


※英国のシンパシーカードの習慣についてはこちらの記事をご覧ください。

2014年8月28日木曜日

Cruesの冊子(2)

義理の姉が帰国し、以前ブログに書いたCruesの冊子を送ってくれました。

上段左:After the death of someone very close (とても親しい人を亡くした後で)
£2.50(約473円)
紫色を基調にした落ち着いた雰囲気の全12ページの冊子です。

上段右:When someone you love dies (愛する人を亡くした時に)
£2.75(約430円)
ワニのイラストがかわいいフルカラーの小さな冊子です。

この2冊の表紙をめくるとこんな感じ。

ワニの冊子には、写真を貼るための両面テープもついています。

思ったより薄くて割高に感じます。
おそらく組織運営のための寄付も含まれているのでしょう。

冊子は下段の茶色の封筒で届き、寄付を呼びかけるリーフレットと、
名刺サイズの連絡先カードがついていました。
このカードには「私たちは愛する方を亡くしたあなたをサポートします。
亡くなった時期や死因にかかわらず」というメッセージが書いてあります。
このカードは耐久性の高そうな加工がしてあり、遺族の方が保管するのに適したカードになっています。
冷蔵庫にでも貼っておいてもらえたらいつか役に立つ時がくるのではないでしょうか。


また、義姉はデパートの文具売り場でシンパシーカードも見つけ買ってきてくださいました。
 

シンパシーカード英国版は、中身も確認し別途ご報告いたします。
しばしお待ちください。

2014年8月22日金曜日

豊川商工会議所「創業塾とよかわ2014」での講演

愛知県の豊川商工会議所様が主催されるセミナー「創業塾とよかわ2014」
で創業体験についての講演をさせていただくことになりました。

事前に「内部審査に使うので、経歴書を送ってください」と言われ送ったところ、
ほぼ全文が採用され、メイン講師の方より紹介欄が大きくなってしまいました。

「創業体験者」としてのお話しをすることが私の役割なので、
取引成立までの私の無謀な挑戦と、
創業前後の赤裸々な失敗談をお話し、
勇気と教訓を持ち帰っていただければと考えています。

この「創業塾とよかわ2014」は、
9/28(日)、10/5(日)、10/19(日)の3日間短期集中コースで、
受講料はなんと3日間で3000円。
会場は、豊川駅前の豊川商工会議所。
在住地にかかわらず、どなたでも受講していただけるそうです。

私は10/19(日)の午後お話させていただきます。
どんな出会いがあるのか、今から楽しみです。


■詳細とお申込みはこちら(豊川商工会議所HP)
http://www.toyokawa-cci.org/jyouhouteikyou/kousyuukai.htm